人の悩みの半分以上は、もとを辿ると対人関係の悩みです。
そして悩んでいるときには、「考え方を変えたらいいんだよ」みたいな話ってあるじゃないですか。
確かに考え方や捉え方を変えるのが有効な場面ってあります。
無理にポジティブな意味づけにして、自分の痛みをないことにしたらまずいけど。
囚われを手放すことで物事がうまく運ぶということは、実際たくさんある。
じゃあ、そうしましょう!って言われたらできるかというと、いや〜〜、困ってることほどそんなに簡単じゃないですよね。
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ハートマス研究所の研究で、この「考え方を変える」っていうときの難易度を、下げられる方法があります。
それがハート/脳のコヒーランスと呼ばれるもの。
彼らの研究では、ハートと脳は微細なコミュニケーションをとっているといいます。
そのコミュニケーションに意識で介入しようと思ったら、「感情」を介して介入することができます。
平たくいうと、満たされた感情を呼び起こすことができたら、ハートと脳が同調するようになり、心拍の波形が安定し、恐れの状況を感知する役目を持つ脳内の扁桃体の活性を抑える効果があると言います。
このハートと脳の同調、コヒーランスの状態が、僕の理解では人が成熟した意識を発動するのを大いに助けてくれるわけです。
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ちなみにこのコヒーランスを練習した結果、集中力や処理能力が向上するため、例えば学校で導入するとはっきりと成績向上の効果が見られたという研究がいくつもあります。
今日は成績の話がしたいわけじゃないけどですね。
このコヒーランスが、深い直感的な洞察を助けてくれるということがわかっているんです。
いまここで、自分は何を知る必要があるのか、何をする必要があるのか。
それを直感的に洞察するのをすごく助けてくれる。
例えば葛藤状態にある相手との間で、今、なにをわかったらいいのか、とか、なにを言ったらいいのか、とかですね。
これが、けっこう思いもよらないところから湧いてくるというもの。
面白そうじゃないですか。
「いろいろわかった。わかったけど、今どうしたらいいのさ!?」ってなったときに助けてくれるスキルです。
落ち着くこともセットなので、最初に書いた「考え方を変える」っていうことも柔軟にできるようになります。
(写真はハートマス研究所のウェブサイトにある有名な図版で、心臓が出す磁場が影響しあっているっていうやつ)
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