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二子渉

夕食に現れる共同幻想の痕跡

僕の実家の夕食は、ごはんですよーと声がかかったら、僕と弟が手を洗って席について


(父は帰りが遅いので、通常はいない)、


出来立て熱々の料理が出てきて、熱いうちに食べなさいと母親に言われて、食べてました。

しかも毎日好物が出てきました。


今から思うと僕も弟も味に保守的で、慣れていない新しいものを気にいることはなかなかなかったので、僕らが喜ぶ食事リストがしっかりあって、四魂が親の母はそれを作って子どもたちが喜んでいたら満足だったのだと思われます。プロ主婦だったなあ。



そんなわけで、大人になるまで夕食とは「そういうもの」だと思っていました。


我が家の「そういうもの」 = 毎日好物が熱々ででてきて、冷めないうちに食べる。


父は不在で、母は子どもの分を用意したあとちょっと遅れて食べ始める。



これが無自覚に前提になってる。

家族で共有している、一つの幻想・夢の世界。


大人になって、パートナー(に限らず他人)と暮らすと、こういうところのズレが大抵あるわけですが、場合によってはお互い当たり前の前提になりすぎていて、目の前で起こっていることが理解できなかったりもします。



みなさんの家の「そういうもの(夕食版)」はどんなでしたか。


(写真は少し前に僕が作った四川風麻婆豆腐。札幌では僕のより美味しいお店にまだ出会えていない。すみません、じまんです。)


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