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二子渉

子育ての危機について、夫婦はどんな話をしていくことが可能か

更新日:2022年8月27日

危機的な状況にある我が家なのですが、数日前、1月末のあるときの対話をシェアしてみます。

細かい言い回しとかは再現しきれていないけれど、こういうふうに対話しながらやってるのがGFLなのです。っていうね。

すでに学んできた人は、何をやっているのか、何をやっていないのか、けっこうわかって面白いんじゃないかなと思うのと、なんというか、実際の言い方の例って参考になるんじゃないかなと思いまして。

メルマガとオンラインサロン限定で配信しようかとも迷ったんだけれど、なんとなく全体公開で行きます。

(ちなみに昨日と今日は長男がベビーシッターバイトをしてくれた時間にこれを書いてる)



***



桂子:

「あのさ、これは一つリクエストなんだけれど、昨晩私が寝るときに渉ちゃんの辛さの話をしてたじゃない。あのタイミングはできればやめてほしいんだよね。 ご存知の通りきちんとする防衛が強い私は、横になったらすぐに眠れるわけじゃなくて、寝るまでに自分の体と神経を緩める努力をしてる。限られた睡眠時間で回復しながらあーちゃんのお世話をできるようにと。 でもあのタイミングでああいう話を聞いちゃうと、また思考に意識がいっちゃって、それを静めるのは今の私はまだすごく難しいの。」

(その前の晩、桂子さんが眠りにつくために僕があーちゃんを預かるタイミングで僕が、夜のこの時間帯がとてもきつい、1日終わって何やってたのか、これで生きてる意味あるのか、みたいな絶望的な気持ちに襲われる、っていう話をしたのでした)


僕:

「わかった。それは桂子ちゃんの事情として理解できるよ。その時間にはそういう話はしないようにベストを尽くす。

う〜ん、しかし、考えていたんだけれど、僕のキツさについて話をして対策を立てられる時がこの2週間なかったんだよ。僕が少し話そうとしただけで毎回、今余裕がないから聴けない、また今度ね、という話になった。僕としても桂子ちゃんが休まることは重要だと思っているし、休ませてあげたいと思ってもいるから、なんとか必死で耐えてがんばることにしてきた。

でも僕にとってストレスマックスなところを火事場のクソ力でやってるような状態になって、もう2週間なんだ。火事場のクソ力が出せるのなんて、ごくたまに、せいぜい数日だよ。火事で焼け落ちている家の玄関で、火がついて崩れそうになっている柱を、家族が脱出するまでのほんの少しのあいだ支えるみたいなのが火事場のクソ力だし、それは持続的に使えるものじゃない。 僕のキツさを共有して、何とか対策する時間なしにこれ以上はほんとむりなんだよ。」


桂子:

確かに2週間前とかは私に本当に余裕がなかったから聞けなかった。それはごめんね。今、これから食事の準備して食べる今なら少し聞けるからその話をしない? 渉ちゃんの何が聞かれるといいかしらね。」


僕:

「そうだねえ。・・・。大きく分けて2つある(結局この時は1つしか話してない)。けど桂子ちゃんにうまく伝わるにはどう話したらいいだろうと若干途方に暮れる。 まあでも話すと、一つはこういうこと。

桂子ちゃんがきつい時、その話は僕は必ずすぐその場で聞こうとしている。そして状況の改善が必要な時は、可能な限り即座に状況も改善しようと努めてきた。

一方僕がきつい時には、その話は取り上げられないことも多い。そこに痛みがある。その痛みのこと。」


桂子:

「それは今は、その痛みが聞かれたらいいの?」


僕:

「対策も必要だけれど、さしあたって今この瞬間で言うなら、まず痛みを聞かれることが必要な気がしてる。」


桂子:

「わかった。」


僕:

「じゃあ続けるね。僕としてはそんなわけで、桂子ちゃんを優先してるんだ。可能な限り無理をしてでも。」


桂子:

「そう思ってるよ。防衛的な成分もある時もあるとは思うけれど、そこには渉ちゃんの愛情があると思ってる。ありがとう。」


僕:

「ありがとう。なんとか桂子ちゃんにいいようにしてあげたいと思ってやってる。で、ここがうまく伝わるか自信のないところなんだけれど、なんというか、ここには公正さを曲げてでもというか、不公平さがあるんだよね。桂子ちゃんのことはいつもすぐに大切に扱われる一方で、僕のことはそうではない。

桂子ちゃんよりもはるかに公正さやフェアネスを大切にしてる僕としては、この不公平さの痛みを引き受けてでも桂子ちゃんにいいようにと思ってやってるんだ。単に僕の話が聞かれない、という痛みに加えて、不公平な扱いを受ける痛みというか。 ん〜〜、伝わるかな。」


桂子:

「たぶん伝わってると思うよ。 私は、本来の性質としては、渉ちゃんの痛みを聞きたいし知りたい。むしろそれを放って置けないくらいに。それは知ってくれているじゃない。 それができないというのは、私としても本意じゃないし、でもできないのだから余程の状況だっていうことなの。」


僕:

「そのように理解しているよ。そしてそう言ってくれている時もあると思ってる。 ここが難しいところだけれど、僕の中で、『でも状況が語るところによると、桂子ちゃんに比べて僕は大事にされる必要ナシってことだ』というメッセージのように自動で解釈されてしまうところがある。油断すると。」


桂子:

「違うよ。渉ちゃんのことはほんとうに大事なんだよ。私だけにいいようになって、渉ちゃんが幸せじゃなかったら、結局それは私にとっても幸せじゃないよ。

行動で表す余裕がない時があったとしても、渉ちゃんのことはほんとうに大切なんだよ。」

僕:

「おお。なんかそれ、沁みる。いいみたい。もう一回言って。」


桂子:

「私こそが大事なんじゃなくて、二人ともが大切で、渉ちゃんのことはほんとうに大切にしたいと私はこころから思っているよ。」


僕:

「ありがとう。沁みる。ほんとうにそう思ってくれているんだなって伝わる。Truth Healsだね。ここの解釈の回路をもっとしっかり書き換えていきたい。時々また言って欲しい。」


桂子:

「わかったよ。そうしていこうね。」



みたいな対話をしながら立て直していますですよ。

お互いの真実に出会いながら、目覚めあっていく対話。

そうやって関係を築き続けるのがGFLってわけなのです。




(あーちゃんのまつ毛が美しいんだよねえ)



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