魂の闇夜の時代の話3
- 二子渉
- 10月19日
- 読了時間: 2分
そんなわけで、僕は大学に入りたて、18歳かな、の時に
生きていることも無意味で、世界の何もかも無意味、
リアリティの全てがガラス越しのような、じかに触れられないような感じ、
そんな世界に突然入り込み、しかもその症状(?)は悪化の一途を辿っていきまして。
その絶望的な、ん〜、なんていうのか苦しみからなんとか逃れたかったのです。
で、いろんな人にどうしたらいいか聞いては、すべて実行していった。
部活のオーケストラで音楽に邁進したり、真に意味あると思っているものに集中してみたりね。
太陽光発電の研究は、僕にとって真に意味があるものだと思っていた。
あるいは恋愛したらいいんだと言われれば、そのように努めてみたり。
とはいえもう、こころが動いていないから無理なんだけど。
この時期図書館であらゆる棚を見て回って、いろんなジャンルのいろんな本を読み漁ったりもしました。
そうして一つずつ、「これをやってもダメだった」という実績が積み重なっていきました。
これまで、全力でやってもどうにもならないことなんてなかったのに、1mmもよくならない。
何をやっても、進行性のこころの石化の病みたいなものは、止まらない。
そうして万策尽きるまでに、それでも7、8年かかったんですよね。
万策尽きて、最後半年くらいは、かろうじて生ける屍のように過ごしていたある日、変化が訪れました。
つづく



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