我が子に親が未熟さを謝る
- 二子渉
- 2022年10月17日
- 読了時間: 3分
長男と桂子さんの関係。
同居を始めた3年前は、二人は毎日のように怒鳴り合っていました。
今は、中3男子がこんなに母親と仲良いってありえるのか!?ってくらいいい関係。僕は見慣れなさすぎてよく戸惑うんだけれど、しっかり見たらいい関係であることがわかる。
最近僕が見かけて感動したシーンをシェアしたいと思います。
それは桂子さんがかつての自分の未熟さを長男くんに謝った場面。
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夕食後の団欒タイムに、あーちゃんをみんなで可愛がりながら他愛もない話をしていて、何かの拍子に長男くんを育てていたときとは随分違うっていう話になりました。
桂子さんは自分で、あの頃ママはひどかったと。
ひどかった一例として、なんだったっけな、ずっと後追いしてうるさかった長男くんを、3歳くらいのある時、押し入れにいれてふすまをバンっと閉めたことがある、とかそういう話をしていました。
長男はそれをゲラゲラ笑いながら、それはひどいね〜!とか言って聞いていました。
桂子さんも笑いながら、でも話を続けていました。
あのときはママは若くて未熟で、ほんとうに余裕がなかった。
それでついイライラしたり、我慢の限界になって、そういうことをしたりもしたけれど、長男くんはなにも悪くなかったんだよ。
あれはほんとうに、ママの側の理由しかなかった。だからごめんね。
と謝っていました。こころを開いて。こころを込めて。
僕はこのやりとりを聞いていて、一人泣いていました。
あーちゃんはご機嫌に遊んでいました。
長男は、笑いながら「ま、覚えてもいないことだしね」みたいに返していました。
でも間違いなくなにか届くものがあったと思います。
桂子さんが他にもそういうエピソードがあると言ったら、長男は「え〜、聞きたい聞きたい」って言っていました。
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長男はもともと、アーリートラウマでは、「自分を大きく見せる防衛」というパターンが強いのですが、これは親は信頼に値しないから、自分が力をつけて、負けるくらいなら勝ち、騙されるくらいなら騙すようにならなくてはならない、って学習してしまうパターン。
自分の落ち度や弱みを見せたら徹底的につけ込まれるから、絶対に見せてはダメ、って学習してしまうパターン。
この3年でそれがかなり癒えてきたのだけれど、今回みたいなやりとりは、そんな癒えた彼が引き寄せた優しい現実でもあり、また、大人は自分の落ち度を認めて謝ったら、そのほうがいい結果を生むのだ、と再学習していく機会にもなっているはず。
こころを開いたところにある真実は常に、世界に癒しとバランスをもたらす。
Truth heals.
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そんなわけで彼の反抗期は小6で終わっていました。
中3という世間一般では反抗期っぽい今は、全然反抗期ではない。
っていうかGFL的には反抗期って、大人の側の未成熟さが作り出す現象でしかないんですよね。大人が大人であるほど、子どもは反抗する理由なんてなくなるんだよなあって思います。
大人が大人であること、大人が成熟した意識を身につけることは、子どもにとってもちろん最高にいいことですけれど、大人本人にとってもほんとうに望む世界を創る力になります。
桂子さんは、「愛と真実に基づく家庭」を望んできて、今それがじわじわと実現してきている。
これが我らの道です。 This is the way.
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