Kさん(仮名・女性)は、時々自分の中に生じる男性への対抗心のようなものを感じていました。
対抗心として湧いてくる時もあれば、男性社会への怒りとして湧いてくることもあり、「男ってほんとしょーもない」という怒りとして湧いてくることもあります。
そしてこれらはきっとつかなってるという感覚がありましたが、なぜこんな思いになるのかはよくわからなかった。
Dark K モードのスイッチが入ると、男たちや、男たちの社会への「ほんっっっとしょーもない!」「女の方が全然すごいんだ!」みたいな悪態が溢れてくるのでした。
思考と現実創造の関係を少し学んだ彼女は、「あら、待てよ。これはもしかして、私がパートナーとしてもしょーもない男を引き寄せてしまう原因と関係あるかも。」と思ったの。
それで彼女は、このテーマで自分の中を丁寧にみてみることにしました。
***
これでもし例えば、お父さんがしょーもない男でお母さんがそれで苦労してたのを子どもの頃にみて胸を痛めてた、とか、お父さんじゃなくとも関わってた大人の中にそういう人がいたとか、なんらか性的虐待のような被害にあったとかだったらわかりやすいけど、ピンとこない。
好きで尊敬できる男性も普通にいる。
考えてみたらむしろお母さんの方がお父さんに手をあげる人だった。お母さんはお父さんのことを、いい加減で優柔不断でちゃんとしていない、といつも非難していました。
その時お父さんは絶対に非暴力を貫いていて、それを「お父さんすげ〜」と思ってみていたくらいでした。
でも、その時のことをよく思い出すと・・・
***
その時、お父さんすげ〜けど、なんでやり返さないんだ?とも少し思っていた。
この微かな引っ掛かりがヒントになったのでした。
「男ってほんとしょーもない!」
この声は本当は何を思っていたと思いますか?
***
そこから紐解いていったプロセスは省くけど、Kさんはこころの奥底ではむしろ男性の持つ健全な男性性の可能性を誰よりも信じている人だったのです。
男たちが真の男性性を発揮するなら、女たちはもっと幸せでいられるし、世界はもっと平和になっている。
Kさんは深いところでそう確信している。
だけれど実際の現実世界では、女たちは泣いていて、世界は荒廃している。
その、男性性の発揮されていなさ、に深くこころを痛めていた。
そしてあろうことか、その痛みに対する回避行動として、「男なんてほんとしょーもない」と自分に言い聞かせできてしまった。それは、男たちがそのパワーを健全に発揮することはない、と諦め絶望した結果だったのでした。
***
彼女の心の叫びはほんとうは、
「てめー、男サボってんじゃねえ! お前が真っ当に男やってたら、女たちはもっと幸せでいられるんだぞ!世界はもっと平和で安全になるんだぞ!
それをお前も願ってるのを知ってるし、その力がお前にあるのも私は知ってる!なのになんだこの体たらくは! しっかりしろ!」
ということだったの。
こう言ってるうちに彼女の顔はどんどん輝いていきました。
この愛ある怒りに僕もこころ震えました。
自分の本当の願いを取り戻した彼女はこれからきっと、男たちを立ち上がらせ、素晴らしい男性性に守られながら幸せになっていくでしょう。
そんな未来がはっきり見える出来事でした。
ご本人の許可をとってシェアさせていただきました。
Comments